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平成29年度幹事長就任挨拶(中務正裕)

  • 投稿日:2017.05.08
  • 最終更新日:2017.05.08

h29e5b9b9e4ba8be995b7e5b0b1e4bbbbe68ca8e68bb6efbc88e4b8ade58b99e6ada3e8a395efbc89e58699e79c9f平成29年度幹事長挨拶

自由な気風

中 務 正 裕

平成29年度の五月会幹事長を仰せつかりました。大役ですが、一生懸命勤める所存ですので、どうぞ1年間よろしくお願いいたします。

五月会は、昭和46年(1971年)5月に創立されましたので、今年で46年目にあたります。設立当初は56名で発足された大阪弁護士会で7番目に創設された最も若い会派でしたが、今年は460名を超える会員数となり、弁護士会において重要な一翼を担う会派として存在感が増しています。

昭和46年、五月会の設立にあたっての会派入会の案内には、以下の3項目が設立趣旨として掲げられていたとのことです。この3項目は、五月会を作るにあたり会員全てが強く希求した会結成の本旨でした。

  1. 自由な気風を尊重すること。

  1. 友好的な雰囲気を保持すること。

  1. 特定の思想、宗教、信条に偏らないこと。

この良き伝統は、今でも脈々と息づいていると思います。一昨年、大阪弁護士会の副会長として他会派の方々と会務をともにしましたが、五月会ほど、自由に発言でき、風通しがよく、かつ、それを支えてくれる会派はないとの実感を強く感じました。会派の会合も、親睦を旨とし、和気あいあいと楽しいものであり、誰かが誰かを批判し紛糾するなどというようなことも、今まで一度もありません。そして、親睦の中からこそ、互いの信頼関係が醸成され、互いに助け合い、困ったときに相談できる、本当の会派としての意味があるのではないかと思っています。今後ともこの良き伝統を守り、今年度も皆さんの親睦を図る様々な行事を企画し、居心地のいい五月会をつくっていきたいと考えています。

一方、弁護士を取り巻く経済的環境に目を向けてみると、設立当初と大きく変わってきているのも事実です。昔のように、弁護士バッジをつければ、事務所で座っていても仕事が来る時代ではありませんし、各々が経営努力を重ねていかねば時代の変化についていけなくなっています。その意味では、弁護士業務においても、他の業種と同じように「マーケッティング」ということを念頭において仕事をしていかねばならない時代です。副会長時代に、大阪弁護士会月刊誌において「一年で独立しろと言われたんだが・・・」という独立準備のための連載を監修いたしましたが、改めて今の時代のインターネット等を利用した弁護士業務のマーケッティングというものの必要性を考えさせられました(この特集は、大阪弁護士協同組合から発刊する「独立マニュアル」に加えられ、若手会員に配られる予定です。)。会派の研修においても、弁護士業務のマーケッティングというものを共に考え、刺激しあえる場を提供できればと考えています。

また、社会が弁護士を見る目も大きく変わってきています。マスコミでは、弁護士の不祥事があれば、新聞の一面で大々的に取り上げられる状況です。一方で誇張された「食い詰めた」弁護士の特集が雑誌を賑わせています。「弁護士」という職業の価値が、かつてのような輝きを失ってきているのが現状です。

とりわけ、弁護士の不祥事については、一人の弁護士の不祥事が、弁護士全体に対する不信感を生み出します。日弁連では、今般、「依頼者保護給付金制度」を創設する予定ですが、事後的に一時金を給付したとしても、不祥事が解決できるものではなく、そのような不祥事が発生しないような抜本的な仕組み作りが必要だと感じています。

弁護士という職業に対する市民の信頼が失われたら、私たちが所与の前提として考えている「弁護士自治」も危うくなりかねません。私たちが、たとえ相手が国であっても、臆せず自由に弁護士活動ができるのは、弁護士自治制度に支えられているからに他ならず、これがなくなったとき、今のような自由な活動は保証されません。弁護士自治は、憲法上の権利ではなく、弁護士法が改定されれば、それで終わりです。

最近、ワシントンポスト紙が、創刊から140年で初めて、一面の題字の下に「民主主義は暗闇の中で死ぬ(Democracy Dies in Darkness)」というスローガンを載せたとの記事を見ました。所与のものと思っている民主主義も、不断の努力で守っていかなければ、誰もが知らないうちに消えてなくなっていくということだと思います。弁護士自治も同じことだろうと考えています。

私たちの弁護士という職業の意義も価値も、昔と変わらっておらず、むしろ、世界的に不透明な時代に入りつつあり、より一層その役割と重要性が増している時期にきていると思います。そういった時代にあり、私たち一人一人が弁護士という職業について、もっと関心をもち、また、参加していくべき時期になっていると感じています。我が会派の「自由な気風」は、ややもすれば、無関心につながりかねません。弁護士会では、このようなことが議論され、その方針、方向性が決まっていきますが、一部の人たちだけではなく、より多くの多様な議論がなされていくべきだと思っています。

親睦を深めながら、弁護士や弁護士会が直面する問題、それに対して弁護士会の取組や議論状況をお知らせし、会と会員の「架け橋」となる役割をより一層果たし、会員の皆様に適時情報を提供させていただき、自由な気風で、闊達な意見交換をし、大いに楽しめる五月会にしていきたいと思っています。

皆様どうぞよろしくお願いいたします。

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